思想系の談

現下の新型コロナウイルス拡大情況に対する、黒猫房主の現状認識

現状は、すでに事実上の医療崩壊を来してしており、発症していない潜在的感染者数は公表されている感染者数の数倍はあるのではないだろうか。 これらの患者が無自覚に感染者を拡大させているわけで、オーバー・シュート(感染爆発)は時間の問題であろう(そ…

社民党の離脱は当然である。

私はもともと社民党が連立内閣に参加することに反対だったが、今回連立から離脱したことを支持する(もっとも遅いぐらいだったが)。連立内閣に残って鳩山政権に影響力を行使して社民党の他のやるべき仕事が果たされるという意見もあり、かつその可能性も否…

「安保」破棄と平和構築

今晩(4/25)のETV特集「本土に問う〜普天間移設問題の根底〜」(http://www.nhk.or.jp/etv21c/backnum/index.html)は、大田元知事を中心に問題の本質をよく突いていたと思いました。 要するに、日本「国民」(特に本土民)は「日米安保」をどう始末する…

小田はわれわれとともに其処にいつづける。それが死者との共闘であり、ほんとうの弔い合戦なのだ。

僕は小田実を集会で二三度しかリアルでは見ていないのですが、精力的である意味で傲岸な人だという印象を持っていましたが、昨晩のNHKBSの「小田実 遺す言葉」を観て、その印象が変わりました。小田実はシャイなのだなあ。そして無類の猫好きだったこと…

「左翼とはなにか」]にコメント

(★日付を改めて、追加記述を含めて掲載します。)なお、t-hirosakさんが続いてのエントリー「左翼とはなにか」に僕がコメントしたので、このブログにも転載しておきますが、まずはt-hirosakさんの全文をお読みください。 今回のエントリーのほうが本質的か…

「左翼とは何か−やっぱり私にはわからない?「スイーツ(笑)問題雑感」への応答

(★印の部分は、t-hirosakaさんからのコメント頂戴した以降に追記した部分です。またそれ以外にも、若干の修整がありますが、論旨に変更はありません。)「「左翼とは何か−やっぱり私にはわからない?「スイーツ(笑)問題雑感」への応答として、感想を認めま…

ベーシックインカムの可能性とその限界?

「障害学会第4回大会」でのシンポジュウムが、去る16日に行われました。僕も出席しようと思っていたのですが、残暑の夏バテらしく寝過ごして京都まで(立命館は遠い〜)辿り着けませんでした(嗚呼〜)。 しかしながら、下記のサイトでそれぞれのシンポジス…

アクチュアリテとしての<啓蒙>

私は、一体私たちが成人になることがあるのかどうか知らない。私たちが経験して来た多くの事がらは、啓蒙の歴史的出来事が私たちを成人にはせず、私たちはまだ成人になってはいないのだと、思わせるものだ。しかしながら、カントが啓蒙について反省すること…

啓蒙とは何か

啓蒙とは何か、それは人間が、みずから招いた未成年状態から抜け出ることだ。未成年状態とは、他人の指示を仰がなければ自分の理性を使うことができないということである。人間が未成年の状態にあるのは、理性がないからではなく、他人の指示を仰がないと、…

「釜ヶ崎地区内での住民登録削除」問題

情勢は動いている、「国民投票法」問題を先端として情勢は緊迫している。 しかしこの春先の時期の黒猫房主の情況(「状況」ではなく「情況」のシニフィアンがフィットしているかなあ)は、停滞している。気分が乗らない、気力が萎えている、とまあ、軽い鬱的…

自由民権運動と近代的自我?

★07/01/24〜25に加筆訂正しました。このところよそ様のブログにカキコして、本宅の更新をさぼっている黒猫でした。ぜひ t-hirosakaさんの『自由民権』(色川大吉、岩波新書)の鋭い書評をお読みいただきたい。 その書評のなかで、t-hirosakaさんは次のことを…

死刑執行に抗議する。

今年一年は被害者感情の高まりを助長する報道が、特にTVには多かった。これはまさに事実報道から、視聴者の感情に訴える劇場型報道と言えるだろう。 被害者・遺族の方々の哀しみや怒りの感情の救済あるいは人権は当然にも尊重されるべきだが、そのことと極…

「多数決」と「一般意志」について(1)

★追記と訂正(12/16;18:50)★註を追加(12/16;20:50) 有名なリンカーンの言葉「人民の、人民による、人民のための政治」は、「民主主義」の在り方として「人民による民主主義」と「人民のための民主主義」に区別されるそうだ。 1. 「人民による民主主…

心理学的には、ファシズムとナチズムはいかなる快楽主義的人生観よりもはるかに強固なのである。

ヒットラーは「諸君には闘いと危険と死を約束する」と言ったそうだが、わくわくする愛国心はすすんで自己犠牲に身を躍らす。日本では<散華の思想>という「美しい>」思想が、かつてあったが(いまも?)……魅了されないようにね! ヒットラーには快楽主義的…

小野十三郎賞贈呈式の金時鐘さんの講演から

詩は現実認識における革命 歴史の曲がり角、とはまま慣用語まがいに聞く時代変動の喩えではありますが、現今の日本は大きくカーブを切るどころか、まったくもって直角に折れ曲がっていっている観を呈しています。早くから憲法改定を公言してはばからなかった…

「議会主義」の脱構築としての「議会外活動」の有効性について

昨日のエントリー「市野川容孝さんのブログより」に関連する、研幾堂さんの批判は含蓄深く示唆に富むものなので下記に部分引用するが、是非にも全文を読まれることをお奨めする。 研幾堂さんは、「議会の限界と欠陥」をあげつらう前に「議会思想」を構築しな…

市野川容孝さんのブログより

僕も引用しようと思っていた市野川さんのブログが、先に畏友・野原燐さんのブログでも紹介されている(http://d.hatena.ne.jp/noharra/20061121)。僕はこのことを踏まえて、下の「教育基本法改悪反対アジ演説テンプレート集」のエントリーで、「議会外活動…