「オリコン」の策動へ抗議を!


12/17から12/18にかけて、「オリコン」がフリーライター烏賀陽個人を被告に5000万円の損害賠償訴訟したことへの怒りが、あちこちのブログで表明されている。
このオリコンからの訴訟が明らかになったのは、烏賀陽氏が知人・友人に支援の緊急メールを送信され、それがブログに掲載されたことによるものであった。その転載メールには、チェーンメールを呼びかける文面と訴訟された日時がおかしいこと、そして当の烏賀陽氏のHPにこの件の記載がないので、僕は判断を保留していた。
つまり、このメールの差出人とその内容が当の烏賀陽氏ではなく、むしろ同氏を陥れるための手の込んだ策略ではないかと疑ったからだ。

それで僕はこの問題についてご本人のHPで掲載確認がとれるまでは、僕のブログでの転載も発言も自制していたが、今朝その経緯が同氏のHPに掲載されたので、ぜひお読みいただきたい。

■「オリコン」が烏賀陽個人を被告に5000万円の損害賠償訴訟■

意見が違うというだけで、企業が個人に5000万円を求めるなんて!

これは武富士と同じ手口の言論封殺の恫喝訴訟じゃないのか。オリコンは雑誌だってたくさん出しているのだから、烏賀陽の言うことが間違っているのなら「烏賀陽のいうことはウソです。なぜなら××」と反論すればいいのだ。それこそがまっとうな「言論」というものじゃないのか。意見の異なる者を高額訴訟で社会的に抹殺するなんてのは、民事司法の体裁をとった言論妨害じゃないのか。
http://ugaya.com/column/061219oricon.html

まったくもって「オリコン」の策動は許し難い行為だ!
オリコン側の意図は裁判で勝つための訴訟ではなく、また裁判ではオリコン側は勝てないだろうと僕は思うが、今回の「オリコン」の訴訟は「威嚇」というか「恫喝」と同じだと思う。つまりこの訴訟が出版元の編集部へではなくてライター個人への訴訟であるということは、今後同じような「オリコン」批判を書くライターへの「言論の抑圧」が真の狙いだろう。
なお烏賀陽氏が、この5000万円訴訟に応訴するために弁護士を雇うだけでも着手金が219万円かかるというおそるべき額だ。そこで僕は「民訴」は詳しくないのだが、対抗策として「応訴」ではなく「差止訴訟」のようなことかできないのかなあ? ちょっと調べたが、やっぱり無理かあ。


なおこの件に関して、「音楽配信メモ」のブログ解説が詳しいので下記にお知らせするが、そこには「オリコン」からの訴状も画像アップされている。→ http://xtc.bz/index.php?ID=396
そして「音楽配信メモ」の津田大介氏の下記の問題意識は、「共謀罪」批判にも繋がる問題だろう。

俺ら個人のジャーナリストが潰されたあとは、次に来るのはネット規制に決まってる。こういう流れが加速すれば、プロバイダー制限責任法も改悪され、ネットから匿名性は奪われ、著作権侵害非親告罪化され、著作物のダウンロードは違法化され、権力と金を持っているところに楯突く存在は、こういう形で抹殺されるだろう。

だから、このエントリを読んでくれた人は「なんか音楽業界とか出版業界で揉めてるんだね」とかそういう意識じゃなくて、現実の自分たちの生活に関わってくる問題として捉えて欲しい。もう対岸の火事じゃないんだよ。力を持っている連中が自分たちの都合の悪いことをシステマティックに潰せる仕組みができあがりつつあるんだから。そうなったらもう左とか右とか、関係ないよ。http://xtc.bz/index.php?ID=396