「カルチャー・レヴュー」63号

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■目 次■
◆連載「映画館の日々」番外編:うたかたの日々-----------------鈴木 薫
◆連載「文学のはざま2」第7回:「映画作家青山真治による小説の跳躍と、「似ている」ものたちの交錯-----------------------------------村田 豪
◆INFORMATION
 第64回「哲学的腹ぺこ塾」
 http://homepage3.nifty.com/luna-sy/harapeko.html
 ■日  時:06年07月09日(日)午後2時より4時まで。
 ■テキスト:『新訳聖書』
 ■会  場:るな工房・窓月書房(会員制)



◆黒猫房主の周辺「低空飛行の日々」

★寄稿者の鈴木薫さんが絶不調ということでギリギリの入稿であったが、黒猫房主もご同様で、この数週間テンションがさがり放しの低空飛行状態である。だからと言っても、食欲も睡眠もとくに障害はないので日常生活や仕事には支障はない。ただ本を読んでもなかなか頭に入らないし文章を書くのが億劫なだけだ。ためにあれほど熱中していたブログも最低限の更新でお茶を濁している次第。もっともブログはもともとの怠け癖が復活しただけのことだろうとは思っているが……。
★さて話替わって、今月の「哲学的腹ぺこ塾」のテキストは「聖書」となった。先月の親鸞に続いて宗教シリーズというわけであるが……やはり無信仰者にとっては「信仰」というのがよくわからない。ところで鈴木薫さんのエッセイの中で「ヨハネ福音書」のことが触れられていたが、太宰治の「駈け込み訴え」におけるユダの裏切りが愛情問題にあることは明白なのだが、ヨハネとの三角関係だと考えればなお合点がゆく。この辺の事情は不勉強だったので、妙に納得している。
★「福音書」には、これでもかというほどにキリストによる夥しい「奇蹟」が描かれているが、これは非合理な奇蹟的現象がキリスト教の真髄だというのではない。それらは「証」として、神の正統性や権威を表象する「奇蹟」なのであるが、その「証」を信じ得ない者に対してイエスが怒りをぶちまけているのが面白い。八木雄二さんの『中世哲学への招待』(平凡社新書)によれば、「神の存在」を客観的に証明する神学論争こそが、近代科学的論理を生み出したそうである。(黒猫房主)
中世哲学への招待―「ヨーロッパ的思考」のはじまりを知るために (平凡社新書)

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★64号は、06.07.01の刊行予定です。