CD「小室等●武光徹ソングブック」


昨日、三宮で中古のCD「小室等●武満 徹ソングブック」を買った。ほとんど新品状態である。いま、それを聴きながらこのブログを書いている。
そのCDの惹句を紹介しよう。

武満 徹のもうひとつの世界。
武満ソングのFolkyでJazzyでPopな魅力が引き出された、
小室 等による武満 徹アンソロジー・アルバム

FOR LIFE RECORD からの発売である。
僕はいぜんに小室等の「プロテトクソング」というカセットテープを持っていたが、知人に貸したまま戻ってこない(苦笑)。
その「プロテクトソング」は、谷川俊太郎の詩に小室が作曲したものがほとんどだったが、一曲だけ(だったと思うが)武満が作曲した「死んだ男が残したものは」(作詞・谷川俊太郎)が入っていた。
僕はこの曲が好きで、70年代中頃にはよく唱っていたものだ。いまも、時々唱うが……。
昨日買った「小室等●武満 徹ソング」にももちろん収録されていて、ライナーノートには、

 一九六五年四月二二日、御茶の水の全電通会館ホールでの(ベトナムの平和を願う市民の集会)に合わせて作られた。
 武満さんは出来上がった歌を、「政治的に歌うのではなく、たとえば、〝愛染かつら〟の歌をうたうように歌ってほしい」といって関係者に手渡したそうだ。

と書かれている。
しかしこの「死んだ男が残したものは」ほどに、反語的な強いメッセージと心にしみいる反戦歌はないだろう、と思う。

♪死んだ男が残したものは
ひとりの妻とひとりのこどもだった
他には何も残さなかった
墓石ひとつ残さなかった♪

…………(以下、略)

武満徹ソングブック

武満徹ソングブック