アマゾンのAMPの値付けの不思議?

久方ぶりのエントリーです。

ひつじ書房さんがブログで 「アマゾンのユーズドブックにご用心」と題して「アマゾン・マーケット・プレイス(AMP)」のユーズド商品の値付けに対して疑義を書かれています(http://d.hatena.ne.jp/myougadani/20060417)。
またそのことについて、葉っぱ64さんが言及されました(http://d.hatena.ne.jp/kuriyamakouji/20060418/p1)。
この疑問は、先月のウラゲツさんの記事「アマゾン・マーケット・プレイスにおける値付け」(http://urag.exblog.jp/m2006-03-01/#3340231)でもテーマにされた謎でした。
どういう謎かというと、AMPでは品切や絶版でもない商品がその定価表示よりも高い価格のユーズド価格で出品されていることです。
僕はこの間、アマゾンでいろんな書籍名で調べてみたのですが、アマゾン在庫の有無(有とは24時間以内に発送可の表示)とは無関係に、ある発想/情報に基づいて、定価よりも高いユーズド価格を設定している複数の常連さんがいる模様で、その中でもだいたい最高価格を付けているのが「明治屋ブックス」と称する東京の方のようでした。
さきに紹介した、ひつじ書房さんのブログでは

私の推測では、アマゾンをみたお客さんが間違ってユーズドブックを買うことを期待した商売なのである。

と書かれていますが、マーケットプライスで最低価格(この場合は新品の定価)が一番上に表示され、かつ「新品」のコメントも付いているので、間違って高い価格を購入するとも思えないのですが……。
高くても入荷に1週間以上も待てないからという理由で高くても買うという動機を誘発する場合はあり得るでしょうが、「24時間以内に発送可」書籍を、不可価値の明示もなく高い価格(プラス送料)で売ろうとする理由がわかりませんね? 「誤操作」による販売チャンスを狙っているのでしょうか?

というわけで、AMPにも出品されている京都の三月書房さんに、この疑問を投げかけましたところ、以下のような回答を得ましたので承諾を得て要旨を再録します。

・AMPに常時数万点出品している大手の業者は、自動的に出品作業ができるソフトを使用しているようだ。
・ユースドのコーナーに競合相手がなくて、アマゾンに新刊がなければ自動的に2倍の価格にするとか、1.5倍にするとの設定にしているのではないか?
・したがって、高価な専門書をねらい打ちしているわけではなくて結果的にそうなることが多いのではないか?
・いちいち頭をひねって値付けしているようには思えない。
・それと、アマゾンはじつに簡単に返品をとってくれるから、うっかり2倍で買ったと気づいたら、返品してしまえば返送料のみの負担ですみ、返金は手数料無しでアマゾンがやってくれる。これはAMPも同じ。しかもかなり後日になってからでも大丈夫。
・利用者からの評価が下がると売上げに直接響くから、出品者もほぼ無条件で引き取るはずである。
・ヤフオフだと購入者も評価されるのであまり無茶はできないが、AMPは片評価なので圧倒的に購入者が有利である。

ひつじ書房さんの続報は、こちらです。http://d.hatena.ne.jp/myougadani/20060425
★アマゾンの返品ルールについては、こちらです。http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/tg/browse/-/642986/ref=hp_1_53_643016/249-0279757-9309928