関連テーマ

昨日、<「カルチャー・レヴュー」http://kujronekob.exblog.jp/では、「再販制度を考える」の連続特集を企画しております。業界人を問わず、読者の方々からのご意見を広く募集しています(投稿は随時。もちろん匿名可です)。>というご案内を出しましたが、これはもう少しテーマを広げて、「本=出版物とは何か」「出版物の著作権や流通は如何にあるべきか」という観点も導入したいと思います。
それで「「カルチャー・レヴュー」誌がこれまでに掲載してきた、出版や本に関する論考を参考までに下記に書き出してみました。それらの論考はURLをクリックしていただければ、全文お読みいただけます。
本誌創刊の動機は、創刊号(1998.10.01)の「房主の開口一番」を読んでいただければありがたいです。それまでDOSマシンを満足に遣いこなせなかった僕がWin95に乗り換えて、遅蒔きながらメール文化やインターネット(INET)の世界に触れ、ボイジャーの萩野さんやひつじ書房の松本さんたちとの面識を得ることから、紙媒体とは違った、デジタル・パブリシャーの可能性と面白さに開眼したことに始まります。
後に僕が、ペーパー版「La Vue」を「投げ銭システム」(読んだ後の評価で支払う)で創刊したのは、ひつじ書房松本功さんの運動に共鳴したからでもあったのです。最近ではWebサイトで「投げ銭」の言葉や課金方法がよく見かけられるようになりましたが、この運動の発案創始者は松本さんです。

●「カルチャー・レヴュー」1号
「創刊のご挨拶」房主の開口一番/黒猫房主
http://homepage3.nifty.com/luna-sy/re01.html#01-1
変わる本世界/毎日新聞社・池田知隆
http://homepage3.nifty.com/luna-sy/re01.html#01-3
●「カルチャー・レヴュー」2号
前書評がなぜ必要か?――本の評価が前もって流通できるようにすること/ひつじ書房 房主・松本 功
http://homepage3.nifty.com/luna-sy/re02.html#02-1
無店舗の「六畳間書店」――書籍注文とかかわりつづけて/ヒントブックス代表・山田利行
http://homepage3.nifty.com/luna-sy/re02.html#02-2
あらがいと郷愁の街へ――ある東京日記/まろうど社 社主・大橋愛由等
http://homepage3.nifty.com/luna-sy/re02.html#02-3
●「カルチャー・レヴュー」9号
書物受難の時代/ジュンク堂書店・福嶋 聡
http://homepage3.nifty.com/luna-sy/re09.html#09-1
出版社とWeb出版/英慶一郎
http://homepage3.nifty.com/luna-sy/re09.html#09-2
社会改造プログラムとしての「投げ銭」/ひつじ書房房主・松本 功
http://homepage3.nifty.com/luna-sy/re09.html#09-3
●「カルチャー・レヴュー」13号
「本」の取り寄せ奮闘記/ ヒントブックス代表・山田利行
http://homepage3.nifty.com/luna-sy/re13.html#13-2
弁証法的書店論〜「リアル書店」か「ヴァーチャル書店」か〜/ジュンク堂池袋副店長 福嶋 聡
http://homepage3.nifty.com/luna-sy/re13.html#13-3
オンライン書店で児童書・絵本を売るということ/オンラインブックストアbk1児童書・絵本・格闘技エディター・馬場進矢
http://homepage3.nifty.com/luna-sy/re13.html#13-4
●「カルチャー・レヴュー」15号
人文書版元、事始め―冬弓舎の場合/内浦 亨
http://homepage3.nifty.com/luna-sy/re15.html#15-1
●「カルチャー・レヴュー」16号
古本屋の個性と、充実した読み物を楽しむサイト「ふるほん横町」 /http://www.furuhon.org/大塚清夫+小野不一http://homepage3.nifty.com/luna-sy/re16.html#16-4
●「カルチャー・レヴュー」18号
教科書の将来と講義の著作権問題――MIT OCWの投げかけた波紋/東京電機大学出版局・植村八潮
http://homepage3.nifty.com/luna-sy/re18.html#18-3
●「カルチャー・レヴュー」22号
DTPの周辺から/井上有紀
http://homepage3.nifty.com/luna-sy/re22.html#22-1

上記の目次の中で著作物の流通を通して再販制に関連してくるテーマとしては、福島さん、英さん、そして著作権問題は植村さんの論考が参考になると思います。なおWeb上での著作権問題の画期的処理を創案した永井俊哉氏のシステムが、英さんの「出版社とWeb出版」で紹介されています。ちなみに馬場さんの肩書きは当時のもので、現在はbk1を退職されています。