私たちは、西成公園よろず相談所の伊東さんへの、不当な逮捕に抗議します!


またもや不当逮捕です。
今回の場合は、公園事務所職員の告発による逮捕なのかは不明ですが、この数年の大阪市とその職員による公園での強制排除という生存への「暴力」が横行しています。
現場の市職員は「職務命令」に従っているだけだと抗弁するかもしれないが、憲法で保証された生存権を諮ればその職務命令が不当であり従う義務がなく、むしろ現場の公務員は自らその命令に抗議すべきであろう。
しかしながら自己保身から抗議できないとしても、命令を無視するなり何らかのサボタージュは可能なはずです。
それをしないのは、職員自体に野宿者への差別意識を蔵していて排除行為を正当化しているからではないのか? 
また、市職労などの公務員労組は、「生活保護の水際作戦」や「野宿労働者*1の強制排除」に関して、公務員労働者として「生存権の保証」をどのように捉え、現場の公務員に指導しているのか、見解を聞きたいものです。
おそらくは、板挟みになって苦悩している公務員労働者も多いと思いますが、そういう方達に対して労組は方針の提示や何らかの支援しているのでしょうか?

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└■ 私たちは、西成公園よろず相談所の伊東さんへの、
不当な逮捕に抗議します!

反弾圧1・12救援会
2010年1月18日

 1月12日、西成公園よろず相談所の伊東さんが、「威力業務妨害」の容疑で現行犯逮捕されました。靱・大阪城公園長居公園での強制排除以降、大阪市内の各公園では、野宿生活を続けている労働者がテントを新しく張って生活を続けるのが、非常に困難な状況にあります。こういった状況の中、伊東さんは、西成公園のテントに野宿の労働者を受け入れながら、そういった労働者の尊厳と生命を守る取り組みを日常的に続けていたのです。今回、伊東さんは、西成公園で、新しく生活を始めた労働者Kさんのテントを、公園事務所の職員が当人の許可なくビデオ撮影をした事に対し、抗議を示しただけで、逮捕されたのですが、まさに正当な抗議行動に対する弾圧と言わざるを得ません。


野宿者を取り巻く最近の状況
 釜ヶ崎では、昨年に入ってから、日雇仕事が殆どないという背景の下、アパートで生活保護を受ける事が出来る野宿者が急増しています。しかし、その一方で、体が元気な内は、例え野宿生活を続けながらでも、自分で働いて稼いだお金で、生活を続けている労働者も、多く見受けられます。今回、西成公園で、新しくテント生活を始めた労働者Kさんも、まさにそういった労働者の1人でした。
大阪市では、2000年末より、市内3ヶ所に「自立支援センター」が設置され、野宿者の就労自立を目的とした事業が展開されて来ました。今年で10年目を迎えるこの事業ですが、就労自立という当初の目的を殆ど達していない現状を考えると、事業的には殆ど、破綻していると言わざるを得ません。


不当弾圧を許さず、私たちが生き抜くためのたたかいを!
 こういった「自立支援センター」の現状がありながら、一方では、公園での新規テントの建設はあくまでも認めず、このような大阪市の動きに少しでも抗う者に対しては、今回、逮捕された伊東さんのように、本当に些細な事でも、警察権力を使って弾圧して行こうとする、大阪市の姿勢を、私たちは到底、許す事は出来ません。私たちの反弾圧への闘いへのご支援・ご注目を心より訴えたいと思います。「100年に1度」と言われる世界的な大不況の中、この日本において、全国的に失業状態が蔓延し、閉塞感が日に日に強まるだけでしかない社会状況が続いていますが、こういった状況が少しでも改善して行くための取り組みを、これからも共にたたかって行きましょう!


【皆さんへのお願い】
1)この抗議アピールへの賛同を募ります(連絡先は下記を参照下さい)
2)弁護士費用や差し入れ費用等、何かと必要になります。たいへん恐縮ですが、みなさまのご支援におすがりするほかない状況です。カンパへのご協力をどうかよろしくお願いします(振り込み先は、下記を参照下さい)
3)このアピールを多くの人に広めてください。


◆反弾圧1・12救援会◆
大阪市西成区太子2−1−2 釜ヶ崎医療連絡会議気付
TEL∕FAX:06−6647−8278
メール:iryouren(at)air.ocn.ne.jp
郵便振替口座 00940−5−79726
(加入者名:釜ヶ崎医療連絡会議)
通信欄に「1・12弾圧救援」と明記して下さい。

以上

*1:野宿者は、野宿を常態としながらも何らかの「労働者」であり「生活者」である。