今回のイスラエルによるガザ地区空爆の真相


パレスチナ問題に不案内な方は、イスラエルも悪いがパレスチナハマス側にも非があるのではないかと思われる向きもあるかもしれないが、今回の空爆に限ってみても、イスラエルの策略は卑劣である。パレスチナ人民を内部分裂させておいた上で、ハマス派を殲滅して自国に有利に計らうという魂胆は露骨ですらある。
「穏健派/過激派」という呼称を大マスコミは遣っているが(それはまた、イスラエル側の意図を反映しているとも思われるが)、この呼称に惑わされてはならない。


朝日新聞の12/29朝刊の報道によれば、

エジプトの仲介で6月に停戦が始まったが、11月にイスラエル軍特殊部隊がガザに侵入しハマス戦闘員らを殺害。ハマスは「停戦違反だ」と非難し、ロケット弾攻撃を再開した。今月18日にはハマスが停戦の終了を宣言し、24日から25日にかけ100発近いロケット弾などを撃ち込んだ。/ただ、多くは空き地などに落下してイスラエル側の死者はゼロ。イスラエルは「ロケット弾攻撃」を空爆の理由にあげているが、直前の被害と比べあまりにも大規模だ。/28日付のイスラエル紙ハアレツは、現政権が半年目から今回の作戦を練り、メディアとハマスを欺きながら実行のタイミングを計っていた、と報じた。それが事実なら、イスラエルハマスとの停戦期間を利用し、着々と作戦準備を進めていた可能性がある。

この朝日新聞の前半の記事をもってしても、イスラエル側がハマスを挑発して、あまりにも不当な「空爆の理由」を捏造したことは、まず確かだ。
僕は、ハマス側のロケット弾攻撃を積極的に肯定/支持はしないが、それにしてもイスラエル軍との軍事力の差は圧倒的だ。


なお、「パレスチナイスラエル問題の重要なポイントがわかりやすく整理された文章です。パレスチナについて詳しく知らないという人」には、<パペから学ぶ歴史認識と多文化共生>をお読みください。→ http://palestine-heiwa.org/doc/2007/pappe.html

★追記:ポイントをついている、Arisanのブログもご参照ください。→http://d.hatena.ne.jp/Arisan/20090101/p1