生野オモニハッキョ30周年記念誌・文集

僕の若い友人Fさんがお手伝いしている、「生野オモニハッキョ30周年記念誌・文集」が発売中ですよ。


◆オモニハッキョの5分の4を振り返って」
木下明彦

◆オモニたちの作文」

『私の歴史』『みなとなかよく』『わたしのはなし』『けっこん』『縁』『家族』『私の家族』『私の人生』『楽しいこと』『オモニ学校』『生きかえってきて』『私の事』『オモニハッキョ』『私がしたこと』『おせがき』他、無題数編

◆楽しい行事の風景
  
野遊会(ヤユフェ)・みんなの会・忘年会
オモニハッキョでは授業の他に、野遊会というオモニたちと公園で焼肉をしたり遠足に行ったりする行事や、みんなの会という習字をしたり作品を作ったりする授業などがあります。その時の様子をカラー写真でご覧いただけます。

◆三十周年パーティーの風景

2007年7月22日。生野オモニハッキョの30周年を記念してパーティーを行いました。30年間に関わったオモニやスタッフが集結し、盛大なパーティーになりました。その様子をカラー写真でご覧いただけます。

◆ボクの育った町イカイノ、ふるさと」金徳煥

生野オモニハッキョの草創期に関わっていた金徳煥氏による記録文章。オモニハッキョだけでなく、猪飼野史、生野史、そして在日二世の生き方と思いが綴られた文章です。

◆オモニの生活史(オモニへのインタビュー)

『密航から永住へ』『働けることは幸せ』『お母さんと私』
日本に渡って来た経緯が異なる三人のオモニへのインタビュー。大変な苦労をしながらも、精一杯生きてこられたオモニたちの言葉から、多くの示唆が与えられます。

◆年表(生野オモニハッキョ30年史)

■頒価800円(送料別)■A4並製・164頁(カラー8頁)
■発行:生野オモニハッキョ30周年実行委員会
■申込先:下記の申込書をカット&コピーした上、必要事項をお書きになって
 Email;DZN02303アットマークnifty.com まで、お申し込みください。

 ★申込書★
 「生野オモニハッキョ30周年記念誌・文集」(    )冊
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ありがとう、そして これからも

生野オモニハッキョ30周年記念誌・文集


●文字は私の宝物
 今から30年前。一人のオモニの「日本語を学ぶ場所を作ってほしい」という願いから、生野オモニハッキョが誕生しました。

 生野オモニハッキョとは、主に在日韓国・朝鮮人の一世のオモニたちに、日本語の読み書きを教えるための識字教室です。韓国・朝鮮語で「オモニ」は「お母さん」、「ハッキョ」は「学校」という意味になります。在日一世のオモニたちは、様々な時代の制約の中で、教育を受ける機会を得られないまま、日本で生活をされてきました。日本語の文字の読み書きができず、大変な苦労と悲しい思いをされながらも、懸命に働き、子どもを育て、ようやく「文字」を学ぶ時間が与えられるようになりました。

 生野オモニハッキョは、そのようなオモニたちと共に、30年の間ずっと同じ場所で学び続けてきました。今年30周年を迎えるに当たって、生野オモニハッキョの記念誌を作りました。オモニたちがオモニハッキョで学ばれた文字を使って、ひと文字ひと文字丁寧に書かれた文章がおさめられています。あるオモニの書かれた文章の中に、こんな言葉があります。「文字は私の宝物」。

●共に生きる未来へ

 オモニたちの生きてこられた歴史。それは、オモニたちが日本社会で生きてこられたという意味においては、日本の歴史の一部でもあります。この文集は「在日」だけでなく、多くの日本人の方々にも読んでいただきたいと思います。

 なぜなら、生野オモニハッキョを30年間支えてきたのは、オモニたちと同じ「在日」ばかりではなく、たくさんの「日本人」のボランティアスタッフであるからです。生野オモニハッキョの30年を振り返ることで、日本と韓国・朝鮮の新しい関係を示す言葉、共に生きる未来への手掛かりを見つけることができたら・・・・。そんな思いと希望を胸に、私たちはこの文集を作りました。

 文集には、オモニたちの文章の他にも、オモニたちへのインタビューや、猪飼野で育ち「在日」の様々な活動に関わってこられた金徳煥氏による「猪飼野史」ともいえる文章などもおさめられており、「在日」や地域を知る資料としても読んでいただくことができます。
 一世のオモニたちはすでに高齢になられています。この30周年の記念誌でぜひ、オモニたちが書かれた文字に目を止め、その思いに触れてください。

★上記の紹介文は、Fさんが書きました。
また以前、「カルチャー・レヴュー」32号にに寄稿して貰った、Fさんの「オモニハッキョに参加して」が、ご覧いただけます。