第3回CIE映画上映会開催


さいきん忙しくて、更新が疎かになっています。
反米の方も親米の方も、アメリカの占領政策を考える/批判するためには参考になる上映会かも。東京方面の方々、如何?
ところで、なぜ日本の(日本だけ?)占領政策は、うまく行ったのか?

太平洋戦争に勝利したアメリカは、日本を占領下に置くと、日本人の「啓蒙」に乗り出しました。日本人の頭の中から国家主義的価値観を一掃し、米国流の価値観を植え付けようとしたのです。その任務にあたったのが、民間情報教育局 Civil Information and Education Section(CIE)でした。

 
 CIEは、アメリカの偉大さ、民主主義のすばらしさを訴える大量の映画を制作し、日本全国で無料の上映会を開催しました。この上映会は大きな成果を上げました。そして、忘れられました。


 この忘れられた映画が、近年群馬県桐生市で発見され、研究されています。

 
 当時のアメリカ人がどのような視点で日本を見ていたのか、どのような意図で日本人を「啓蒙」しようとしたのかがわかるこれらの宣伝映画の上映会が東京大学大学院で開催されます。


 以下の案内文は転送歓迎とのことです。
 
  ----------ここから原文----------
■■第3回CIE映画上映会開催【1月18日(木)18:00−】■■


東京大学大学院情報学環では、近年桐生市で発見され、現在東京フィルムセンターに所蔵されているCIE映画フィルム(占領期日本で教化・指導政策に携わった、GHQ/SCAPの機関である民間情報教育局 Civil Information and Education
Sectionによる映画作品)についての研究会を開始することになり、この研究会と連動するかたちで9月より本学府所属の大学院生による主催にてCIE 映画の連続上映会を順次開催しております。


「日本社会の前進」というテーマに沿って選択した前回に対して、第三回では形式的に特徴のあるフィルムを幾本か集めてみました。題して「映画としてのCIE映画」。労働、音楽、ダンス、教育など、確かに主題もばらばらですが、のみならずそれらの構成も各々まったく異なります。過剰に説明的なものがある一方で、プロパガンダ映画であることさえも忘却しそうになる優雅なコンサートの世界。
さらには、極度に演出がきいたドラマ仕立てのストーリーである「いとしき子らのために」。人々の想定をくつがえす最新鋭の外国製品が登場するのではなく、物語の展開が想定を超えていきます。


お忙しいなか、前回、前々回と、数多くの方々にお集まりいただきまして、心より感謝しております。これまでに参加なされたことのある方々には再度のご来場を、この案内文をお読みになりこの企画について初めてお知りになった方々にとってはCIE映画との際会となりうるだろうご来場を、主催者一同お待ち申し上げております。


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日時:1月18日(木)18:00 −
会場:東京大学大学院工学部2号館9階
   情報学環プレゼンテーションルーム92-B
主催:東京大学大学院学際情報学府吉見研究室


上映予定――映画としてのCIE映画
音楽の森」「アメリカのサラリーマン」「格子なき図書館」「スクエア・ダンスを踊ろう」「いとしき子らのために」(計5本、約1時間56分)


お問い合わせ
qq67213@iii.u-tokyo.ac.jp
東京大学大学院学際情報学府博士課程
林 三博
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