「カルチャー・レヴュー」68号


本文は、http://kujronekob.exblog.jp/ にてお読みいただけます。
■目 次■
◆新刊紹介:橋本康介著『祭りの笛』から『祭りの海峡』へ-------黒猫房主
◆美って何なんだ〜?-----------------------------------------ひるます
◆INFORMATION:教育基本法改悪反対危険な安倍内閣をみんなでとりかこむ「ヒューマン・チェーン」(東京・国会)/イスラエルパレスチナ人映画スター・モハマッド・バクリ来日公演/第67回「哲学的腹ぺこ塾」
◆黒猫房主の周辺「躊躇していないで街頭に出ようじゃないか!」--黒猫房主

★本誌はメルマガ版ですが、他にバックナンバーとしてWeb版があります。→ http://homepage3.nifty.com/luna-sy/review.html
★それぞれの論考ごとにコメントや感想が書き込めますので、よろしくお願いします。
★本誌への投稿も募集しております。
  E-mailル:「YIJ00302」を「@nifty.com」の前に付けてください。

★謹告★読者各位へ
本号を持ちまして、月刊発行から不定期刊の発行に移行いたします。
また本誌とは別に、Web評論誌『コーラ』を2007年4月に創刊いたします。
今後はこのWeb評論誌に注力しますので、本誌「カルチャー・レヴュー」は不定期の発行といたしますが、今後ともご愛読のほど、よろしくお願い申し上げます。

★Web評論誌『コーラ』の趣意書(構想から数年経ちましたが……趣意書は当時のテンションの高いままで気合いを入れたいと思っています。)→ http://homepage3.nifty.com/luna-sy/re32.html#32-1



●●●●INFORMATION●●●

教育基本法改悪反対危険な安倍内閣をみんなでとりかこむ「ヒューマン・チェーン」(東京・国会)★

 ■ヒューマン・チェーン実施日程・場所
  12月6日(水)午後4時  衆議院議員面会所 集合
  http://www.labornetjp.org/labornet/EventItem/1164512485019staff01
 教育基本法「改正」反対市民連絡会
 子どもと教科書全国ネット21
  子どもの育ちと法制度を考える21世紀市民の会(「子どもと法・21」)
 「子どもたちを大切に…今こそ生かそう教育基本法」全国ネットワーク許すな!憲法改悪・市民連絡会
 共謀罪の新設に反対する市民と表現者の集い実行委員会
 問い合わせ先 
 高田(tel:03-3221-4668  fax:03-3221-2558)
 東本(tel:090-1859-6656)

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イスラエルパレスチナ人映画スター・モハマッド・バクリ来日公演★

 *一人芝居『悲観楽観非運のサイード』公演
 *映画『ジェニン、ジェニン』と最新作『あなたがいなくなって後』上映

 ■モハマッド・バクリ
 1953年イスラエル北部に生まれ、パレスチナ人としてはじめてテルアヴィヴ大学演劇学科を卒業する。舞台俳優として経歴を積みつつ、勃興途上のパレスチナ映画界を支える。またイスラエル映画界でも、パレスチナ人役の特異な俳優として活躍。『壁の向こうに』『カップファイナル』などで主演。
 『1948』をはじめドキュメンタリーを監督。とりわけ西岸難民キャンプでの虐殺を主題とした『ジェニン、ジェニン』は日本を含め、国際的に上映されたが、イスラエル国内では激しい非難に晒される。コスタ=ガブラスやタビアーニ兄弟のフィルムにも出演し、ヨーロッパ映画において幅広い活躍を行なっている。
 
 ■場所:元・立誠小学校講堂(阪急河原町駅下車徒歩3分。京都市四条・木屋町通りを、高瀬川沿いに北に歩いて、3分ぐらいで左手に見えてくる古い小学校です) 地図 https://www.ecology-cafe.net/press_release/press/060810_ecoNoTerakoya/map_rissei.jpg

 ■日時:12月12日 午後6時〜
 ■講演+映画上映
 ■映画:『ジェニン、ジェニン』と最新作『あなたがいなくなって後』(英語字幕)上映後、と四方田犬彦講演。入場料1000円。

 ■日時:12月13日 午後6時30分〜
 一人芝居『悲観楽観非運のサイード』公演。
 ■入場料:2000円(『悲観楽観非運のサイード』脚本、四方田犬彦による解説パンフ付き)。
     岡真理(現代アラブ文学研究者)によるトーク

*バクリ一人芝居『悲観楽観非運のサイード
 1948年にイスラエル国家が突如成立してしまい、少年サイードは家族は離散。父親とロバは射殺され、かろうじて本人だけが助かります。失恋と孤独をへらへらとやり過ごし、いつしか労働組合の書記長になりました。結婚して一児の父親となったものの、今度は息子が武器をもって抵抗運動。妻と息子を一時に喪ったサイードは、ついに精神病院へ。イスラエル国内のパレスチナ文学者エミール・ハビービの著した長編小説を、バクリが自在に脚色した、抱腹絶倒にして悲痛きわまりない一人芝居。

*映画『ジェニン、ジェニン』(2002年、49分)英語字幕
 2002年4月にパレスチナ西岸の町ジェニンの難民キャンプを、イスラエルの特殊部隊が急襲。13日にわたって破壊と虐殺が続けられた。バクリは事件の9日目にイスラエル領内から密かにジェニンに侵入し、犠牲者の生々しい証言をカメラに記録。長らくイスラエル国ないで放映禁止とされ、監督は非難の矢面に立たされた。

*映画『あなたがいなくなって後』(2006年、58分)英語字幕
 前作が大スキャンダルとなり、苦境に追い込まれたバクリによる、孤軍奮闘の日々を描く最新ドキュメンタリー。文豪ハビービの墓を訪れ、彼の生涯へのつきせぬ追憶に耽るバクリ。イスラエル国内にパレスチナ人として生き続けることの困難と矜持が語られる。

 ■問い合わせ:京都地域文化交流委員会 TEL:075-755-6327
        info@benri-web.com
 ■主  催:京都地域文化交流委員会
 ■製作協力:劇団とっても便利
 ■助  成:国際交流基金

 <推薦文>
 岡真理(京都大学助教授)
  パレスチナの不条理な現実はしばしば「カフカエスク――カフカ的――」という言葉で形容される。だから、イスラエルとなったパレスチナパレスチナ人が生きる現実をリアルに描いたエミール・ハビービーの『悲観楽観主義者』が超現実的モダニズム小説となるのは当然なのだ。私たちの目にシュールに映るそれは、実はいささかもシュールではなく、それこそがパレスチナのリアリティなのだから。ハビービーの悲観と楽観の弁証法を、彼自身イスラエルに生きるパレスチナ人である俳優、ムハンマド・バクリィが一人芝居にどうアレンジし、どう演じるか、楽しみである。

 四方田犬彦(映画研究家)
 ドン・キホーテカンディード、阿Q。どの民族にも固有の道化師が存在する。「悲観楽観サイード」は、占領地パレスチナが生み出した最大の道化師である。原作はエドワード・サイードパレスチナ文学の最高峰と賞賛した、作家ハビービの戯作小説。演じるはパレスチナ最大の立役者。夢野久作に似た狂気の語りが、ここぞとばかりに噴出する。

なおエミール・ハビービの原作小説は『悲楽観屋サイードの奇妙な失踪』の題名で、11月末に作品社より山本薫訳で刊行。

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 ★第67回「哲学的腹ぺこ塾」★
 http://homepage3.nifty.com/luna-sy/harapeko.html
 ■日  時:06年12月17日(日)午後2時より4時まで。
 ■テキスト:ニーチェ悲劇の誕生』の後半(岩波文庫ほか)
 ■会  場:るな工房/黒猫房/窓月書房(会員制)



■黒猫房主の周辺■「躊躇していないで街頭に出ようじゃないか!」

★この数週間の内に、僕は何回かデモに参加した。自分ながらここまで肩入れするとは思っていなかったが、自分のブログで集会やデモを告知する以上は、とくに教育基本法改悪と共謀罪に関しては積極的に参加しょうと決めたからなのだが……。

★因みにお手製のプラカードも作って、ノンセクト<黒猫派>としてデモに参加した(笑)。その仲間の雄姿? はこちらで、どうぞ。
 http://d.hatena.ne.jp/kuronekobousyu/20061111
 http://d.hatena.ne.jp/kuronekobousyu/20061126

憲法にしろ教育基本法にしろ、そもそも主権者である僕たちが「国家に対して要求し、締結する契約だ。民衆が求めない限り、文教族議員や松下政経塾議員に、それらの改正を提起する資格は」ないのだ。参照→ http://d.hatena.ne.jp/kuronekobousyu/20061107

★世間の多く人々は、教育法のことだから自分とはあまり関係ないと思っているようで関心が低いのだが、その関心の低さにつけこんで政府・自民党公明党は「改正」案を参議院で通過させようとしている。

★マスコミは僕らのような反対集会やデモはほとんど報道しない代わりに、「改正」法案通過が既定事実のように報道するばかりだ。その姿勢には批評性がまったく見られないが、いつの頃からこのように変質してしまったのだろうか。総保守化と言われて久しいが……。

★「反戦・非戦・自由・平等」の獲得のために、躊躇していないで街頭に出ようじゃないか!(黒猫房主)