関西初公開「長居青春酔夢歌」上映会

2009/09/06
関西初公開「長居青春酔夢歌」上映会


2009年山形国際ドキュメンタリー映画祭
アジア千波万波 ノミネート作品


2007年2月5日長居公園テント村はテントが潰されるなか、芝居をした。


「長居青春酔夢歌」
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2009/日本/DV/カラー/65分/ドキュメンタリー


監督 佐藤零郎
制作 NDS中崎町ドキュメンタリースペース)


入場料金 1000円(資料代)


上映日程
※9月6日(日)のみ 4回上映
13:00〜(14:10終)/15:00〜(15:10終)/17:00〜(17:10終)/19:00〜(19:10終)


場所
もと飛鳥人権文化センター
阪急京都本線崇禅寺駅」下車すぐ(阪急梅田から各駅で10分)

連絡
08030361147(佐藤)


「2007 年2月5日長居公園テント村はテントが潰されるなか、芝居をした。」


この映画で伝えたいことは、この一文に凝縮されている。
その日、長居テント村はお昼になる頃には、はじめから何もなかったかのように、跡形もなくなくなっていた。しかし、なにかは、確実に浸透している。

1年前、同じ大阪市内のうつぼ・大阪城公園で強制代執行の現場でテントが潰されるのを撮影した。

テントを潰される中で私は何も感じずにいた。私は今潰されているテントが、誰のテントかも知らずに黙々と撮影をした。自分のテントが潰されているわけでもないのに、怒り叫ぶ人達を怪訝な目で見ながら。

 その半年後、長居公園テント村が立ち退きを要請されているのを知った。いづれは強制代執行がくることは誰もが知っていた。

私は1年前のような、自分自身が何も感じていない映像は撮りたくないと思った。単身長居テント村で生活しカメラを廻しだした。

公園でのテント生活の厳しさ、また路上生活はさらに厳しいこと、野宿生活者に対する侮蔑的な眼差し、長居テント村はコミュニティーみたいなものが形成され個々のつながりがあった。そこには自分と同年代の若者も集まっていた。
なんとか生きながらえている人達がいた。
テントがいつ潰されるかもわからない不安な状況下で、私は長居テント村での関係も深まり、テント暮らしを半ば楽しみつつあった。

しかし、私はテントが潰される瞬間を待ち望んで撮りにきたのだった。
自分のテントが潰されるのを怒り、泣き、叫ぶ人達をカメラで撮りに。
そして、彼らは私以上に知っていた、私が何をしにこの公園にきたのかを。

― 監督 佐藤零郎